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小規模事業者におすすめの資金調達方法!マル経融資とは?

 

経営を行っていく上で、資金調達は避けて通れない課題です。特に小規模事業者にとって、売上や資金繰りに関する悩みは日常的なものと言っても過言ではありません。そんな中、注目されているのが「マル経融資」(小規模事業者経営改善資金融資制度)です。この記事では、マル経融資の目的や利用方法、融資条件などについて詳しく解説し、利用を検討する際の注意点や審査落ちする理由についても触れていきます。


マル経融資とは?


資金調達

マル経融資(小規模事業者経営改善資金融資制度)は、商工会議所の経営指導を受けている小規模事業者が無担保・無保証人で利用できる国の融資制度です。この制度は、資金繰りが厳しい中でも事業の安定化や成長を目指している小規模事業者を支援する目的で設立されました。経営改善を図る際に必要な運転資金や設備資金を調達でき、商工会・商工会議所の推薦を受けることで利用が可能になります。


マル経融資の目的

マル経融資の主な目的は、小規模事業者の経営改善をサポートすることです。特に、地域に根付いた事業者が直面する資金繰りの問題や、経営の厳しい状況を改善するための資金提供が主な目的です。この融資制度を利用することで、設備投資や新しい事業展開に必要な資金を確保し、事業を成長させるための環境を整えることができます。


マル経融資の融資条件

融資限度額

マル経融資の融資限度額は、2,000万円です。この金額は、事業者の規模や経営状態に応じて変わることがありますが、比較的高額な資金を無担保で借り入れることができる点が特徴です。


担保や保証人の有無

マル経融資の大きなメリットのひとつは、無担保・無保証人で借りられる点です。通常、融資を受ける際には担保や保証人を求められることが多いですが、マル経融資ではこれらの条件が不要です。これは、小規模事業者が利用しやすい理由の一つでもあります。


返済期間

マル経融資の返済期間は、設備資金の場合は最長10年、運転資金の場合は最長7年となっています。返済期間が長期にわたるため、事業者にとって返済の負担が軽減されるのが魅力です。また、元金据置期間も設定されており、最大1年まで据置が可能です。これにより、事業の立て直しや新規事業展開に時間をかけることができます。


利率

マル経融資の利率は日本政策金融公庫の定めるもので、通常の融資よりも低金利に設定されています。これも、小規模事業者にとって大きな魅力です。利率は時期や経済状況によって変動するため、詳細は利用前に確認が必要です。


マル経融資を利用するための条件

マル経融資を利用するためには、以下のような条件があります。これらの条件を満たしているかどうかを確認し、商工会や商工会議所に相談することが第一歩です。


小規模事業者であること

まず、この制度は小規模事業者向けの融資であるため、従業員数や資本金が一定の基準内である必要があります。具体的には、製造業や建設業、運送業の場合は従業員20人以下、その他の業種では従業員5人以下が目安です。


商工会や商工会議所の推薦が必要

マル経融資を受けるためには、地域の商工会や商工会議所の経営指導を6か月以上受けていることが必要です。商工会からの推薦がなければ、この融資を受けることができないため、まずは地域の商工会と関わりを持つことが大切です。


税金の滞納がないこと

税金を滞納している事業者は、融資の審査で不利になる可能性があります。マル経融資を利用する際は、税金の支払い状況を確認し、滞納がないかをチェックしておきましょう。


経営改善のための計画が必要

マル経融資は「経営改善」を目的とした融資制度です。そのため、借入資金をどのように使って事業を改善していくか、具体的な計画を立てることが求められます。計画が不十分である場合、審査に通らないこともあります。


マル経融資を利用する際の注意点


経営相談をする経営者

マル経融資を利用する際には、いくつかの注意点があります。以下に挙げるポイントを押さえ、スムーズな資金調達を行いましょう。


商工会との関係を築くこと

マル経融資を受けるためには、地域の商工会や商工会議所との関係が重要です。定期的に経営相談や指導を受けることで、経営状態の改善を図るとともに、推薦を受けるための信頼関係を築くことが求められます。


計画的な返済を心がける

返済期間が長いことがマル経融資の特徴ですが、それだけに計画的な返済が重要です。融資を受けた後も、経営状況をしっかり把握し、無理のない範囲で返済を進めることが求められます。


融資限度額を意識する

融資限度額は2,000万円ですが、この金額はあくまで上限です。実際にどれくらいの融資が受けられるかは、事業者の経営状態や申請内容によります。過度な期待をせず、現実的な計画を立てることが重要です。


審査に落ちる理由

マル経融資は比較的利用しやすい制度ですが、審査に通らない場合もあります。以下は、審査に落ちる主な理由です。


商工会や商工会議所からの推薦が得られない

商工会や商工会議所との関係が薄い、または経営指導を十分に受けていない場合、推薦が得られないことがあります。推薦がない場合、融資は受けられません。


経営改善計画が不十分

マル経融資は経営改善を目的とした融資です。そのため、計画が曖昧だったり、現実的でなかったりすると、審査に通らない可能性があります。具体的かつ実現可能な計画を立てることが重要です。


税金の滞納や信用情報の問題

税金の滞納や過去の融資での返済トラブルがある場合、審査に影響します。信用情報に問題がないかを事前に確認し、必要であれば改善しておくことが必要です。


まとめ

マル経融資は、小規模事業者が無担保・無保証で利用できる魅力的な資金調達方法です。しかし、商工会との関係を築くことや、経営改善の計画をしっかりと立てることが重要です。税金の滞納や信用情報の問題がある場合は事前に対策を講じ、計画的な返済を心がけましょう。


この融資制度を活用すれば、事業の成長や経営改善に大きな助けとなるでしょう。もしマル経融資に関して不安や疑問がある場合、まずは商工会に相談してみることをおすすめします。事業者の未来を支えるための大きな一歩として、ぜひ積極的に活用してみてください。



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リットコンサルティング合同会社代表写真

中小企業診断士
​田村雅紀

地方移住をきっかけに、ブランドCEOから中小企業診断士にキャリアチェンジ。

​広島の中小企業の経営者の悩みを一緒に解決していけるよう、伴走支援を行っています。

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